北口本宮冨士浅間神社
西暦110年、日本武尊が御東征の折、箱根足柄より甲斐国酒折宮に向かう途次、当地の大塚の丘にお立ちになられ、親しく富士山の神霊を御遥拝され「富士の神山は北方より登拝せよ」と勅(みことのり)されたことにより、祠を建てて祀ったことを起源とするといわれる。その後、度重なる富士山の噴火を鎮めるために延暦七年(788)甲斐守紀豊庭が卜占により現在の位置に神前を建て浅間の大神を祀り、大塚の丘には日本武尊神霊を祀った。古代より信仰されてきた霊峰富士は本来神の山として禁足地であるが、山岳信仰の影響を受け、修行のため登山する者が現れた。やがて富士信仰の拠点となり、江戸時代には庶民の間に爆発的にひろがった「富士講」の聖地として栄えた。 2013年、富士山世界文化遺産の構成資産として登録された。