今回は、モデルコースとして、半日で富士吉田市内を散策するコースをおすすめしたいと思います。 約10キロと、足腰に不安のある方には少しタフなコースとなりますが、そこまで大きな起伏もないため、お一人でもご家族・ご友人連れでも、幅広い方に楽しんでいただけるコースではないかなと思います。 ぜひ、のんびりと散策しながら、富士吉田市街地の様々な表情を楽しんでみてください。
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スタート地点
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2月のある晴れた日、高速バスまでの時間を利用して、富士吉田市内を散策してみました。
スタート地点は、宿泊先から近い「本町通り」。
いくつか寄り道をしながら、まずは坂道の途中にある「金鳥居」を目指しました。
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絹屋商店
KURA HOUSEで2024年8月にOPENしたクラフト雑貨屋「絹屋商店」
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まず初めに訪れたのは、「食と工芸と音楽」をテーマに運営されているKURA HOUSEで、2024年8月にOPENしたクラフト雑貨屋「絹屋商店」。
富士山をモチーフにしたアイテムはもちろん、機織りの街としても知られる富士吉田ならではの個性豊かなアイテムが取り揃えられていました。
中でも、発熱する繊維で作られている靴下に惹かれ購入。
今回はタイミングが合わずに利用できませんでしたが、KURA HOUSEでは食事をすることもできるそうです。
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本町通り商店街
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SNSやテレビドラマで話題の本町通りですが、商店街越しに見える富士山も去ることながら、個人的には各商店の軒先にあるレトロな看板やポスターがいい味を出しているように感じます。
それだけ長くお店が続いているということは、地域に活気がある証拠ですね。
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富士吉田金精軒 富士茶庵
金精軒の姉妹店「富士吉田金精軒 富士茶庵」で信玄餅
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山梨県の老舗和菓子店「金精軒」の姉妹店で本町通りにある「富士吉田金精軒 富士茶庵」で、お土産二品目の信玄餅を購入。
極上 生信玄餅は、日持ちこそ短いがこれまでの信玄餅のイメージを塗り替えてくれそうな滑らかさ。
2階にはカフェスペースもあり、富士山を眺めながらお茶やスイーツを楽しむことができるほか、モーニングではお米屋さんである井出商店さんならではのおにぎりと豚汁(または味噌汁)セットを楽しむことができるそうです。
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木村屋
朝食は1958年創業の「木村屋」のパンで
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実は、富士吉田市の隠れた魅力の一つとして、質が高く良心的な価格のパン屋さんが揃っていることをご存知だろうか。
物価高騰や円安などの影響で価格が上昇しているパンだが、一度富士吉田のパン屋さんに入ると、様々な意味で時代を飛び越えた感覚を受ける。
そんな隠れた魅力のパンを片手に市内を散策することが、今回の目的の一つである。
本町通の木村屋では、店内イートインスペースや屋外テラスでパンをいただくこともできて、散策途中の休憩にはうってつけです。
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金鳥居
道の真ん中にそびえる「金鳥居」は存在感抜群
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本町通りを一直線に富士山方向へ登ってくると、そこには道の真ん中にそびえる富士吉田のシンボル「金鳥居」があります。
富士山信仰文化の象徴として多くの人に愛される鳥居は、勇壮なしめ縄と背後に聳える富士山を堪能することのできる、まさに富士吉田を代表するフォトスポットの一つです。
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金鳥居公園
電車までの時間も過ごせる「金鳥居公園」
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富士山に近づいた後は、鉄道に寄り添うのも一興
本町通りから富士山方向への道は、なだらかながらも上り坂です。
金鳥居をくぐった後は、その横にある金鳥居公園で休憩して、進路を北西に取ることで鉄道の線路を身近に感じることができます。
金鳥居公園は、大きくはありませんが、富士山駅からの列車を待つ時間にものんびり過ごすことができる素敵な公園で、園内にはフランス シャモニー・モンブラン市との姉妹都市締結40周年を記念した作品も設置されています。
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伸栄堂時計店
様々な時代を感じられる「伸栄堂時計店」とその周辺
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富士山駅から少し進んだところにある「伸栄堂時計店」の前には、懐かしいタバコ販売の窓口や自販機が並んでいるほか、その反対側には「大友葉奈刀自命墓」と書かれた石碑が並んでいます。
富士山以外にも、こうした町の歴史を感じられるのは、散策ならではの良いところだと思います。
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小さな川を渡ると森越しに富士山を堪能できるビュースポット
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ここまでは街と富士山という組み合わせを多く目にしてきましたが、ここでは小さな森越しに富士山を楽しむことができます。
なもなき道端のビュースポットですが、これも富士山を楽しむことのできる歴としたフォトスポットだと思いました。
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まっすぐ先に富士山駅を眺めることのできるトレインスポット
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ここからは富士山だけではなく、鉄道も間近に見ることができます。
道のすぐ横に線路があったりするほか、踏切もありますので、くれぐれも列車の接近には気をつけて、迷惑行為のないように楽しんでください。
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富士山と列車を楽しめるスポット
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先ほどは富士山駅からまっすぐ伸びるトレインビュースポットでしたが、ここからは背景に富士山を入れて鉄道を見たり撮ったりすることのできるトレビュースポットのご紹介です。
富士山と列車というと、東海道新幹線を想起する人も多いと思いますが、富士吉田を散策すると、そこかしこに点在している絶好のトレビュースポットを見つけることができます。
ぜひ、あなただけのオリジナルトレビュースポットを探してみてはいかがでしょうか。
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西裏通り
そろそろお昼時、ランチ難民にならないようご注意を
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だいぶ散策の距離も長くなってきて、そろそろお昼時。
今回は序盤でお伝えしたパン屋さんという切り札を持ってはいましたが、西裏通りを通って中心市街地へ戻ってきたので、せっかくならと思いあらかじめ目星をつけていたお店へ。
がしかし、店舗が小さいせいなのか、その日は予約でいっぱい。
夜の貸切宴会なら梅雨知らず、まさかランチタイムまでも予約満員御礼とは、自身の見立ての甘さを悔いるしかありませんでした。
ということで、もし富士吉田でランチをご検討の場合は、あらかじめ営業状況等ご確認いただくことをおすすめします。
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パンの実
駅前のベンチで小休止したら、次のパン屋「パンの実」を目指します
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歩き通しだったので、小休止する場所として選んだのは、月江寺駅前のベンチです。
そこから、下吉田第二小学校の校庭越しに再度富士山ビューを楽しみつつ、本日2軒目のパン屋さん「パンの実」へ。
歩く回って空いたお腹を満たしてくれる、これまた美味しそうな惣菜パンを購入して次なる目的地へ移動開始です。
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渡辺製麺所
最終目的地の前で見つけたのは、吉田うどんの製麺所
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パンを片手に最終目的地へ向けて歩いていると、道端には何やら石が祀られていました。
これも富士山信仰と関連があるのか、次回は歴史関連のガイドさんと散策してみたいものだと思いつつ歩いていると、道端に「渡辺製麺所」の看板を発見。
表の「営業中」という札を頼りに扉を開けると、小さなカウンターがあり作りたての麺を小売していただけました。
こうしたお店との出会いも、旅先での散策ならではの楽しみですね。
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忠霊塔
フィナーレの忠霊塔は、体力と時間の配分にご注意を
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嬉しい出会いだった渡辺製麺所を後に、本日最後の目的地「新倉山浅間公園・忠霊塔」へ。
しっかり見て回る時間を確保していたため、なんとか展望デッキまで辿り着くことができましたが、ここでも自身のリサーチ不足を痛感する出来事がありました。
それは、398段の階段が、想像以上に過酷だということです。
世界中の人に知られている富士山ビュースポットだけに、現地には国内外からの観光客がたくさん。
そして、その中には展望デッキまでの階段の過酷さに、登頂を諦めたり途中で動けなくなってしまっている人もちらほら。
登った先で見られる景色は、本当に世界基準だと思いますが、その絶景を楽しむために知って欲しい情報として、展望デッキまでの道のりはビル20階へ登るのと同等であるということと、それゆえにしっかりと時間を確保して訪れて欲しいということです。
普段から運動している筆者でしたが、ここまで10キロ近く散策してからのラストスパート、いい意味で記憶に残る絶景でした。
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中央道 下吉田
忠霊塔へは富士急行線や高速バスでもアクセス可能です
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少し遅めの午前中に出発した富士吉田市街地の散策も、忠霊塔が最後の目的地です。
下山した後は、そのまま歩いて高速バスの停留所「中央道 下吉田」へ。
便利なことに、高速道路上にバス停があり、事前に予約しておくことで乗降することが可能です。
車で訪れるのも魅力的ですが、歩いて巡ることで富士吉田の新たな魅力を発見できた気がした半日の散策でした。
GOAL