標高3,200メートル、吉田口登山道(吉田ルート)八合目三番目の山小屋で、かつては仙行室と言われていました。山小屋には文政二年(1819年)作とされる仙行と身禄の像が祀られ、先代より仙行白雲荘を屋号としています。
仙行(仙行伸月)とは、中雁丸由太夫豊宗(なかがんまるよしだゆうとよむね)の行名です。仙行は食行身禄(じきぎょうみろく・富士講中興の祖)が富士山中で入定した際、父親と共に最後まで世話をしたと伝えられています。後に、麓の富士吉田で御師(登拝者の宿泊や潔斎などの世話をする祈祷師)となり、富士山駅近くにある金鳥居(かなどりい)の建立を共同で発願するなど、富士登拝の普及に努めた人物です。
標高が上がるにつれて気圧や気温が低下するため、心身ともに負担が大きくなり登山者を苦しめます。そんな時には、山小屋で一息つきながら登りましょう。
(出典:富士山吉田口環境保全協議会 山小屋だより)
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