吉田口登山道を歩こう!【北口本宮冨士浅間神社~馬返し編】
古来の富士山信仰の人々が登った由緒ある登山道。古から残っており、現在でも麓から登ることができる唯一の登山道。
歴史を感じて登る一味違った登山道。
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北口本宮冨士浅間神社

富士山と共に1900年以上の歴史を重ねてきた富士吉田随一の浅間神社
  • 北口本宮冨士浅間神社
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富士山の世界遺産の構成資産の一つである北口本宮冨士浅間神社は、富士吉田を代表する由緒ある神社です。
太い幹の杉林に囲まれ、石灯篭が道の両脇に佇む参道を進んでいくにつれ、厳かな空気を感じるようになると「冨士山大鳥居」がお出迎え。この鳥居は木造としては日本最大級で、その荘厳な姿に思わず息を呑むことでしょう。また、参拝前に手水舎の龍の口から流れてくる、富士山の冷たい雪解け水で手を清めると、より一層気持ちが引き締まります。
拝殿は富士山信仰を感じることのできる奉納物が狭しと装飾され、本殿は細やかな技巧を尽くした見事な装飾で飾られており、歴史を感じます。その拝殿の左右には樹齢約1000年を数える「冨士太郎杉」と「夫婦ヒノキ」のご神木がそびえ、自然と歴史の雄大さと神秘を感じます。
毎年7月1日に「お山開き」が、8月26・27日には日本三奇祭の「吉田の火祭り」がこの地で行われ、短い夏山の期間を盛り上げます。
平成29年には拝殿などが新たに重要文化財に指定され、計11棟が重要文化財に指定されています。
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北口本宮富士浅間神社 参道入口鳥居

  • 北口本宮富士浅間神社 参道入口鳥居
富士山吉田口登山道の起点となる「北口本宮冨士浅間神社」からのスタートです。
国道138号沿いの神社参道入口の鳥居の奥には荘厳な雰囲気に包まれた参道が続いています。
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北口本宮富士浅間神社 参道

  • 北口本宮富士浅間神社 参道
樹齢300年以上の杉と桧の木々と、苔が覆った石灯籠が静寂と荘厳な雰囲気を演出します。
途中に富士講の開祖 長谷川角行が真冬の酷寒のなか裸身で爪立ちし、30日の荒行をしたという「立行石(たちぎょういし)」があります。
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北口本宮富士浅間神社 富士山大鳥居

  • 北口本宮富士浅間神社 富士山大鳥居
富士山大鳥居は高さ18mで木造鳥居としては日本最大級の大きさを誇ります。
60年に一度建て替えられることになっています。

鳥居の先の随神門を入れば境内の中心部です。
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北口本宮富士浅間神社 社殿

  • 北口本宮富士浅間神社 社殿
境内中心部に入ってくると、樹齢1,000年以上といわれる「冨士太郎杉」と拝殿・幣殿(重要文化財)が見えてきます。
富士講のひとり、村上講の村上光清は莫大な資金をかけ江戸時代の享保18年から元文3年までの6年間(1733~1738)で境内社殿の大造営を行いました。
現存の社殿はその当時から大きな被害も受けず現在も荘厳な趣を有しています。
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北口本宮富士浅間神社 登山門

  • 北口本宮富士浅間神社 登山門
北口本宮冨士浅間神社境内の裏手にあるのが、吉田口登山道の起点となる「登山門」です。
ここからいよいよ登山道へ入っていきます。
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北口本宮富士浅間神社 祖霊社

  • 北口本宮富士浅間神社 祖霊社
登山門をくぐったあとは、祖霊社の脇を通り、まっすぐ進みます
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舗装された道と交差しますので、看板の指す方向へまっすぐ進みます。
北口本宮富士浅間神社から徒歩5分
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大塚丘(おつかやま)

  • 大塚丘(おつかやま)
北口本宮冨士浅間神社境内を出てから、150mほど。
西暦110年日本武尊(やまとたけるのみこと)東征の折に、途中で立ち寄ったとされており「北方に美しく広がる裾野をもつ富士は、この地より拝すべし」と言葉を残したとされています。大塚丘に浅間大神と日本武尊をお祀りし、北口本宮冨士浅間神社の創建となりました。その後、富士山の噴火があり、当時の国主の紀豊庭(きのとよひろ)が延暦7年(788)、大塚丘の北方に社殿を建立しました。これが現在社殿のある場所であり、ここに浅間大神をうつし、大塚丘には日本武尊をお祀りしました。
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大塚丘 鳥居・祠

  • 大塚丘 鳥居・祠
大塚丘の上には鳥居と祠があります。
昔は「草山」と呼ばれたこの一帯は遮るものもなく、富士山の眺めが素晴らしかったのではないでしょうか。
今は、周辺に木々が生い茂り、富士山を眺め見ることはできません。
大塚丘から徒歩3分
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吉田口遊歩道入口

  • 吉田口遊歩道入口
大塚丘の道反対に「吉田口遊歩道」の看板が見えます。
この看板を右に入りますと、舗装されていない遊歩道が吉田口登山道に並行して、中ノ茶屋を経由して馬返しまで続いています。
吉田口登山道ではないのですが、車の通行などもなく、自然の中を楽しみながら歩いていただけます。
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ここから「中ノ茶屋」を通り「馬返し」までは舗装された道が吉田口登山道です。
大塚丘を過ぎると、まもなく道と交差しますので、この矢印の通り登っていきます。歩道が狭い箇所があるので注意しましょう。
※安全上、吉田口遊歩道を歩くことをオススメします。
徒歩5分
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諏訪の森自然公園(富士パインズパーク)

ピクニックに最適!富士山を眺めながらのんびりできるスポット
  • 諏訪の森自然公園(富士パインズパーク)
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  • 諏訪の森自然公園(富士パインズパーク)
  • 諏訪の森自然公園(富士パインズパーク)
富士山を正面に青々とした芝生が広がる諏訪の森自然公園は、ファミリーやカップルでのピクニックにおすすめです。広々とした公園内では、お弁当とレジャーシートを広げてのんびりしたり、ボール遊びをしたりと自由に過ごすことができます。また、園内にはパインズパークの名前通り赤松の大樹が群生しており、中には30mを超える大樹もあります。松の木陰に腰を下ろして本を読んだり、ドライブの休憩に心地よい風を浴びながら昼寝をされる方もいます。
富士山を正面に据えた絶景を楽しみながらのんびりと過ごすに最適のスポットです。
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登山道の途中では石碑などが多くみられ、歴史を感じることができます。
こちらは「雪中山篭記念碑」と記されております。大正7年1月に富士吉田を出発し、約一ヶ月間かけて雪山登山の行をした富士講(富士山を信仰目的で登る人びと)の碑です。
諏訪の森自然公園から徒歩30分
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泉水(せんずい)入口

  • 泉水(せんずい)入口
ここは「泉水(せんずい)」という、以前まで富士山の水が沸いていた場所へ続く道です。富士講の信仰登山の中で重要な場所です。
泉水入口から徒歩10分
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泉水(せんずい)

富士講の人々は富士八海めぐりの行場として、水垢離(みずごり)を行った
  • 泉水(せんずい)
富士八海の一つとされる「泉水(泉瑞/仙瑞)・せんずい」があった場所です。ここから湧き出る水は“御霊水”といわれ、神聖なものとして扱われてきました。

泉水は“仙瑞”とも表記されますが、これは伝説で源頼朝が巻狩(まきがり)で富士を訪れた際に、鞭(むち)で岩を突いたところ、水が湧き出てきたので、浅間の奇瑞(きずい・良いことが起こる前の予兆の意)であることからもその名がついたといわれます。

北口本宮冨士浅間神社の手水舎の水は以前はこちらから引いていたそうです。
現在は水が湧き出ていた池も埋め立てられておりますが、泉瑞水神社が大事に地元住民によって管理されています。
泉水入口から徒歩20分
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新屋山神社奥宮への道との分岐
まっすぐ舗装された道路、もしくは「吉田口遊歩道」を登ってきますと中ノ茶屋(1,100m)に到着します。
画像の通り、吉田口登山道はV字に分かれる道を右へ入っていきます。
左にいくと新屋山神社奥宮となります。
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中の茶屋

登山客を見守って300年。歴史を感じさせるお茶屋さん
  • 中の茶屋
  • 中の茶屋
  • 中の茶屋
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  • 中の茶屋
  • 中の茶屋
  • 中の茶屋
  • 中の茶屋
  • 中の茶屋
  • 中の茶屋
2024年は4月17日から10月末まで営業いたします。

~お知らせ~
【麓から登山される方などはクマよけの鈴の携行をお願いします。※クマの足跡や目撃情報があるため。】
【天候により臨時休業の場合があります。】
【9月15日はイベントによる交通規制のため11時30分からの営業予定となります。】
【9月28日、10月13日はシャワーがご利用になれません。】
 
吉田口登山道の基点・北口本宮冨士浅間神社の登山門から馬返しまでの中間地点にあることからこの名前が付いている中ノ茶屋は、300年以上の歴史を持つお茶屋さんです。みたらしだんごやかりんとう饅頭などの軽食のほか、土日祝日(7月13日〜8月末までは毎日)はご当地の名物「吉田のうどん」の提供も行っています。
 春には富士山麓と箱根付近にのみ自生する国の天然記念物フジザクラが辺り一面に咲き誇り、ここでしか見ることのできない特別の風景をご覧いただけます。毎年4月17日〜4月29日にかけて「ふじざくら祭り」が周辺で開催されます。 また、シャワー(有料)も利用できるので、富士登山やトレイルランの際には頼りになるお茶屋さんです。

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富士講の石碑

富士山信仰の歴史を感じながら休憩を。
  • 富士講の石碑
中ノ茶屋の建物の反対側には、いくつもの石碑が建てられています。
これら多くは富士山を信仰目的で登る富士講というグループの先達(リーダーの意味)が33回登ったことを記念して建てられた石碑です。
ゆっくり立ち止まって石碑をご覧いただいて富士山信仰登山の歴史を感じて下さい。

また、この中ノ茶屋は「遊境」もしくは「幽境」(どちらも“ゆうきょう”)といわれ、この世とあの世の境とされ、これより先は富士山の聖域であるという認識を富士山信仰をする人びとはもっていました。
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次のポイント、大石茶屋(跡)までは約1時間!
中ノ茶屋を過ぎると、道が狭まりしばらく木々に囲まれた登山道になります。
江戸時代までの旧登山道はこの画像より左側に延びていたそうです。
中ノ茶屋から徒歩10分
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天然記念物 躑躅原れんげつつじ群落

  • 天然記念物 躑躅原れんげつつじ群落
中ノ茶屋を過ぎたところに、「天然記念物 躑躅原れんげつつじ群落」という石碑があります。
このエリア一帯はフジザクラとレンゲツツジの混成群落があり国の天然記念物として指定されております。ヤマネや二ホンリスも生息しています。
春にはこのエリアは「ふじざくら祭り」の散策会場として賑わいます。
中ノ茶屋から徒歩約1時間
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大石茶屋(跡)

国指定天然記念物のレンゲツツジが美しい
  • 大石茶屋(跡)
  • 大石茶屋(跡)
  • 大石茶屋(跡)
  • 大石茶屋(跡)
  • 大石茶屋(跡)
  • 大石茶屋(跡)
  • 大石茶屋(跡)
富士山吉田口登山道の中ノ茶屋と馬返の間に位置する大石茶屋(跡)は、現在では富士講の碑があるのみですが、昔は富士登山者の休憩場所として小屋がありました。一番の見所は向かいに群生する天然記念物のレンゲツツジ。毎年5月下旬頃に見頃を迎え、赤色・ピンク色の花が咲き乱れます。
この、大石茶屋という名前の所以は、この周辺に画像の通り大きい石がごろごろと転がっていたからだそうです。このような大きな石は14、15世紀に富士山が山体崩壊をした際に、転がってきたのではないかといわれています。北口本宮冨士浅間神社の参道にある「角行の立行石」も同じものと考えられています。
また、小屋跡の隣には“富士塚”を模した石碑群があります。
この富士塚とは富士山を模した溶岩などで造営されたもので、富士山に直接登山できない信仰者たちが関東各所など自分たちが住む地域に造営したものです。
富士山山開きの日7/1には富士講が富士塚に登山する習慣があります。
大石茶屋(跡)から徒歩30分
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馬返し

標高1450mにある富士山吉田口登山道の中継地点
  • 馬返し
  • 馬返し
  • 馬返し
  • 馬返し
  • 馬返し
世界遺産富士山の構成資産「吉田口登山道」の拠点として多くの登山者に親しまれている馬返しは富士山の標高1450mに位置する富士登山の中継地点です。
 馬返しは字の如く、「登山路で道が険しくなり、乗ってきた馬を帰して徒歩に変わる地点」とされてきました。また“四つ足”である馬は神聖な富士山へは登らせないとも考えられていました。馬返しの象徴的な石造鳥居の両脇には合掌する猿の像が配置されています。富士山の伝説の一つに富士山が一夜にして湧き出たというものがあり、その年が庚申(かのえさる)の年であったことから猿が富士山の使いとして認識されるようになっています。
GOAL

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