聖徳太子の伝説に由来する山小屋
標高3,100メートル、吉田口登山道(吉田ルート)八合目に位置する駒ヶ岳の岩尾根にあり、かつては駒ヶ岳太子室と言われていました。その尾根は、甲斐の黒駒にまたがり富士登山をしたといわれる聖徳太子が休憩した場所と伝えられています。富士登山をした最初の人物とされる聖徳太子は「聖徳太子絵伝」という掛幅にも描かれ、この地は江戸時代前期から信仰の地として知られていました。
聖徳太子以降も多くの偉人が富士登山に挑んでおり、戦争中に富士登山が奨励されていた時代もあったといい、兵隊さんの登山が多かったそうです。また、昭和50年ころまでは、体力に不安のある人が強力(ごうりき)を雇い、頂上まで背負子で背負われている姿も見られたそうです。
平成13年から救護所も隣接して開設(7月上旬から9月上旬まで)されており、年間3~400人の受診者が訪れ、登山中に不安を感じる登山者の心の拠りどころとなっています。
(出典:富士山吉田口環境保全協議会 山小屋だより)
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